アンコール遺跡観光の「ベストシーズンは？」

アンコール遺跡観光の旅行を計画されている多くのお客様からいただくトップレベルの質問です。

時間とお金をかけ日本から遠くカンボジアに旅行に行くことになるので、できる限りベストシーズンに行きたいのは無理も無いですよね。

アンコール遺跡のあるカンボジア・シェムリアップは1年中を通して日本の夏のような気候が続きますが、雨量と気温から見たベストシーズンを案内します。

カンボジア・シェムリアップの気候概要

カンボジア・シェムリアップの気候区分は、熱帯モンスーン気候になります。特徴として、年間を通じて高温多湿で、乾季と雨季に分かれます。
概ね、乾季は11月から5月、雨季は6月から10月とされています。

11月から2月　ベストシーズン

この期間は雨量が少なく、それほど気温が高くならないためアンコール遺跡観光のベストシーズンと言われています。

3月から5月　雨量は少ないが暑さが厳しい

3月から雨が降り始め、少しずつ増えてきます。気温は上昇傾向となり、5月にピークを迎えます。

年間を通して一番暑くなる期間ですので、特に体調管理に努めてください。
暑さのピークとなる時間帯はホテルに戻ってプールで体を冷ましたり、部屋でお昼寝するなどもいいでしょう。

6月から10月　雨量は多いが暑さは和らいでくる

6月から10月は雨季にあたり、スコールが多くなり雨量は増えてきます。気温は下降傾向になります。

カンボジアの雨季は日本の梅雨と違い、一日中ずぅーっと降るような雨ではなく、ザァーと1時間程度降るスコールが多いです。

このスコールのおかげで土埃が抑えられますし、ジャングルの樹木がより青々として見ることができるでしょう。

「伸縮する湖」といわれるトンレサップ湖のフローティングヴィレッジを訪れたいのであれば、雨季後半（9月～10月頃）がオススメです。お家が湖にぷかぷかと浮いている様子が見ることができます。

アンコール遺跡観光客の年間推移

実際に、どの期間にどのくらいの観光客がアンコール遺跡を訪れているのでしょうか。

Angkor Enterpriseのサイトでアンコールパスの購入者数を統計情報として開示しているので、グラフにしてみました。アンコールパスの購入者数なのでアンコールパス不要の12歳未満はカウントには含まれていません。

棒グラフが日本人観光客、折れ線グラフが全世界観光客の数で、緑系が2025年（2025年7月まで）、赤系が2024年、黄色系が2023年。

このグラフから、11月から２月までのベストシーズン、それと3月の春休み8月の夏休み期間に多くの観光客が訪れていることがわかりますね。

なお、2023年の前半で観光客が少ないのはコロナの影響が残っているためだと考えられます。

このグラフに赤系点線折れ線グラフで気温（最高平均気温）と青系折れ線グラフで降雨量を重ねてみます。

暑さが和らぎ降雨量が少ない期間に多くの観光客が訪れていることがわかりますね。

旅行費用は時期に左右されるのですか？

一般的に旅行費用は時期によって大きく左右されるます。アンコール遺跡観光の旅行費用についても同様と考えて間違い無いでしょう。

パックツアー／ダイナミックパッケージ

パックツアーやダイナミックパッケージの旅行費用は、時期に加えて日本の休日に左右されます。
年末年始・春休み・GW・夏休み（お盆）それと連休となる週末の旅行費用は高くなる傾向があるようです。

＊ダイナミックパッケージとは航空便と宿泊施設を組み合わせた旅行商品です。航空便の空き状況・宿泊施設のグレード／空き状況によって旅行費用が変動します。

個人旅行

個人旅行の場合予算の中で大きなウェイトを占めるのは飛行機代とホテル代になると思います。

飛行機代はパックツアー同様に、時期に加えて日本の休日に左右されます。
年末年始・春休み・GW・夏休み（お盆）それと連休となる週末が高くなる傾向があるようです。

シェムリアップのホテル代は一般的にはハイ（オン）シーズン（概ね10月から3月）とロー（オフ）シーズン（概ね４月から９月）で料金が変わりますが、曜日や日本の休日に左右されることはほぼありません。もちろんハイ（オン）シーズンが高めとなります。
ただし、大晦日12月31日の宿泊に限り夕食(Gala Dinner)付きの特別料金になるホテルが多いので留意してください。

現地ツアーや食事などの料金は時期で変動することはまずありません。

「行ける時」が本当のベストシーズン！

ベストシーズンを旅行条件に計画しても　”休みが取れない”　”同行者とのスケジュールが合わない”　などの理由で頓挫することがままあります。

ですから、時期の優先度をぐっと下げて「行ける時」に行くのがベストシーズンだと考えてみるのはいかがでしょうか。
時期の優先度を下げることで、旅行の計画はずいぶん楽になるでしょう。

アンコール遺跡観光中にどんなに汗だくになっても、スコールでびしょ濡れになっても、元気で帰ってくれまばそれはきっといい思い出いっぱいの旅行になるのではないでしょうか。